映画版「エヴェレスト 神々の山嶺」評判悪し。BD待ちか
- 作者: 夢枕獏
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2015/10/24
- メディア: 文庫
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夢枕獏「船戸与一はすげえぜ」から始まった読書遍歴。
http://d.hatena.ne.jp/manji_ex001/20120224/1330072288
言わずと知れた、山岳小説の金字塔、夢枕獏さんの『神々の山嶺』(改題『エヴェレスト 神々の山嶺』)の待望の映画化でしたが、巷間における評価は、おしなべてあまり芳しくないようですね。前田有一氏の「超映画批評」では、55点の「今週のダメダメ」にされてしまっているようです。
まあ、それはどうでもいいとして(苦笑)、一般の評判もいまひとつ、「脚本が悪い」という声が圧倒的に多いようです。
「映像化不可能」と言われたあの感動作が、傑作映画になり得るのか? というのは、最初から言われていたことですし、私も言っていましたが、やっぱり難しかったのでしょうか?
1000ページを超える作品を2時間に押し込むのはやはり無理があったのかもしれません。
配役は悪くないと思うのです。羽生丈二が阿部寛、いいと思います。
深町誠が岡田准一。ジャニーズですが、個人的には、岡田准一さんは、俳優として「白いジャニーズ」(笑)だと思っているのでこれもいいんじゃないでしょうか?
例えば、演技派だとされている藤原竜也さんあたりは、確かにデビューから蜷川さんに鍛えられていて演技派、巧いと思うのですが、あくまで「舞台向き」「舞台映え」する俳優だと感じていて、こと「映画」だと、毛色によりますが、オーバーアクト、過剰な演技になってしまうことが多いと思うんですよね。(カンヌに持っていった三池崇史監督の『藁の楯』が失笑を買ってブーイングを浴びた、ということもありました)
その他、配役に対する文句は、あまり目に入ってきません。原作を読んでいる人からの「脚本が最悪」という評価は致命的かと思います。
もっとも、当然、他人の評価が全てではないのですが、具体的な説明を読むと「なるほど」となってしまっているので、レンタルブルーレイ待ちかな? というのが、私の場合であります。
ん〜、残念!
映画を見てがっかりした原作知らずの方々、是非、原作を読んでみてください。泣きますから。
また、上記エントリ、「夢枕獏『神々の山嶺』は海外でどれくらい知られているのか?」内で、『神々の山嶺』の海外での反響をテレビで語っていた、アルピニストの谷口けいさんが事故で亡くなっていたことを最近知りました。というか、ニュースで見ていたのですが、固有名詞と顔が脳内で一致していなかったのです。
ここで、ご冥福をお祈りします。
大好きだった山での死、本望でいらしたでしょうか……。合掌。