ゴダールの語る北野作品の普遍性と北野武の作る仏紙一面と。

続いてTwitter情報。

日芸文化勲章の最高章コマンドゥールコマンドール)を受章したたけしさんが、フランスの三大新聞の一つリベラシオン紙「一面」を「作った」メイキングビデオが下記に。

リベラシオン
http://www.liberation.fr/medias/06011741-la-une-de-takeshi-kitano-le-making-of


北野作品の上映会もなんと三ヶ月にもわたって行われるようで、さながらフランスは北野武月間の様相を呈してきました(笑)。

それと、北野映画が何故欧州で受けるのか――ロシアでも評判がいいようですが――ということで、「オリエンタリズム」を持ち出す人がテレビ等にちらほら散見されますが、「自分が、北野映画のどこがいいのかさっぱりわからない」という理由に一般性を持たせようとするとそうなるのでしょう。

しかし、そうなると日本人でありながら、「これはちょっと……」と思う作品も指折りありながらも(笑)、長年、北野作品を見守っている自分などはどうなるのか?(笑) 自分で不足なら蓮實さんや故淀川さんや蜷川さんや……そういう疑問も浮かぶわけですが、それには、きっぱりジャン=リュック・ゴダールさんが既に(とっくの昔に)答えらしきものを提示してくれているようです。

http://www.eris.ais.ne.jp/~fralippo/module/Translation/JLG021023_interview2/index.html

ひとつ日本映画の中で、ここ四、五年、私が素晴らしいと思っている、北野武の映画があります。『HANA-BI』という作品です。私が『HANA-BI』を好きなのは、それが日本映画だからではなく、普遍的な映画だからです。そこに登場するほとんどの人物たちが一重瞼の細い目をしていることに気づかないほど、普遍的な映画だと思います。


感性が高い低いではなく、感性が合うか合わないか、の問題とどのような映画を「映画的」と考えているのか、映画鑑賞履歴なども関わってくるのでしょうが、「オリエンタリズム」で片付けるのはちょっと違うかなあ、と思います。

個人的には、最初に北野作品のどれかを薦めるとしたら、「ソナチネ」と「キッズ・リターン」になるでしょうか。

ソナチネ [DVD]

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キッズ・リターン [DVD]

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