崖の上のポニョのマイナス面

2010年2月5日、日本テレビ系地上波で、いよいよ「崖の上のポニョ」が放送されますが、公開当時、町山智浩さんが、「崖の上のポニョ」を酷評されていました。自分は、かなりの賛意を感じざるを得ませんでした。

自分は、駄作とまでは思いませんでしたが、宮崎アニメの順位をつけるなら、かなりの下位に置くなあと感じたことを覚えています。

もっとも、ほとんどアニメは観ないので、アニメ全体からすると、という話はわかりませんが。

要は、「アニメだから許されていること」というポイントが、「崖の上のポニョ」には横溢している、ということです。

そこを「だからこそアニメにするんだ」と好意的に取るかどうかもあるのですが、「一本の映画」として捉えた場合を考えるのです。

もし、あれが実写であれば、宗介がポニョと出会ったとき、「金魚だ!」はあり得ない反応ですし、いきなり水道の蛇口をひねって水を入れるというところもひっかかるポイントになるでしょう。「一本の映画」として考えると(「もし実写だったら」と考えても)、そうした突っ込みポイントが指折り、かなりの数にのぼると思いました。

盛り込まれたメッセージ性も、「子供向け」という最も重要な点を加味すればいいのですが、「一本のジュヴナイル」として観た場合にも、あまりにありふれた……と言っては怒られるでしょうか。捻りがなく食傷気味に感じました。

そこを「アニメの良いところ」「単なる重箱の隅つつき」とスルーすべきか、問題点と認識するかで、この映画に対する評価は変わるのではないでしょうか。

私個人は、「宮崎アニメ」という前提認識がなければ、かなり低評価になったと思います。認識した上でもひっかかりを覚えました。

ともかく、もう一度観てみようと思います。

辛口になってしまいましたが、ご容赦!