アキレスと亀、文春での評価は?

既にご覧になった方も多いと思いますが、現在発売中の週刊文春、是非112ページのシネマチャートだけでも立ち読み(<営業妨害?(笑))してください。北野武監督最新作、「アキレスと亀」の評価が真っ二つになっています。

斎藤綾子とおすぎが☆ひとつ。
品田雄吉中野翠、柴山幹郎が☆4つ。

一応、☆5つが満点ですが、基本的には、☆4つは「大絶賛」だと言って差し支えないでしょう。(曰く「一食抜いてでも、ぜひ!」だそうですが(笑))。

映画というものは、個々人抱く感想が違うし趣味嗜好も異なりますから評価が大きく乖離するというのは、当然あるでしょう。私は、未見ですが、見たとき、どう判断するかはもちろんわかりません。前二作はそれほど好きな作品ではありませんでしたから。

……にしてもです。
ひとつだけ紹介すると、☆一つのおすぎ氏のコメントは、「見たかったことにしたい。というより見たい人はみれば……という気持です。」というもの(注:これは省略無しの全文です)で、これでは以前の日記に書いたとおり映画評論家の名が泣くのではないでしょうか。果たして、これは映画の批評になっているのでしょうか。あの少ないスペースをも余らせてしまう中身の無い「評論」。

積年の「ビートたけし嫌い」が高じて、既にフラットな「気持」で、北野作品を見ていない、見ていられない状態じゃないかと勘繰ってしまいたくもなります。いや、誰しも完全にフラットな気持ちでスクリーンに向き合うことはあり得ませんから、おすぎ氏のそれが許容範囲を超えていると表現すべきでしょうか。
いずれにせよ、こんなことならレビューを拒否なさればいいのに……。

この方が、今、私を含めて日本の一般層にもっとも知られ影響力のある『映画評論家』だという現状。

淀川さんがご存命だったら、なんとおっしゃったでしょうね。