賞を獲るということ。

第30回モスクワ国際映画祭で、北野武監督がこれまでの功績をたたえる「特別功労賞」を受賞したのは皆さんご存知の通りで、当blogでも先日も触れたばかりですが、このことについて喜ぶことを、何か良くないことのように語る向きがあるようです。

しかし、有り体に言って、自分の好きなモノ・コトが評価されるのはやっぱり嬉しいものですし、自分の好きなモノ・コトが例えば受賞したりすることによってより多くの人に周知され見られるのも望ましいことでもあります。

「観客動員」は、言ってみれば「縦軸」です。多ければ多いに越したことはありません。
「時間軸」が言ってみれば「横軸」です。個人的には、のちの世代に継承されること、こちらの方が結果的には大切なことであると感じますが、いずれにせよ、あたかもマモニズム(拝金主義)のように賞だ、勲章だ、と「目的価値」がそれになってしまっては本末転倒ですが、世にその存在と価値を周知させるための一つの道として、つまり「手段的価値」として、賞を貰った、勲章は貰った、というのは、素晴らしいことだと思います。というより、なんの賞であれ賞というのはそういうものです(笑)。
 だから、僕は、いくらでもそれを讃えたいと思います。