とりあえず藤井聡さんの頑張りでめでたく大阪都構想潰える、しかし……

大阪都構想」の賛否を問う住民投票は、「賛成」69万4844票「反対」70万5585票という僅差で反対が上回り、大阪市は存続することが決まりました。

とりあえず、いわゆる「大阪都構想」は潰えたわけです。
今回ばかりは、ひとえに藤井聡京大教授の頑張り――というか踏ん張り(?)――に尽きると言ってしまっていいでしょう。

この僅差ならば、藤井さんの獅子奮迅の活躍がなければ、「賛成多数」となっていたことは疑いようもありません。

しかし、喜んでばかりもいられないのは、それでも、投票の内、年齢60代以下の人々の間では、「賛」の方が割合が多かったということです。

かろうじて70代以降の人々の「保守的」な気質に助けられた面も多いでしょう。

ということは、です。

例えば、10年後。

人たらし的な「爽やかな政界引退をすっぱり」していた橋下徹さんが、澎湃と世論が巻き起こりカリスマ性を再びまとい、再び「都構想」を掘り返して選挙に打って出れば、「このままいけば」世代が変わって、「賛成多数」になるだろう、ということが言えてしまうということです。

そうでなくとも、政治的によくないことが大阪で起きる度に「橋下さんがいれば」「大阪都構想が実現していれば」と言われ続けることは目に見えています。

その意味でも、藤井さんの「大大阪構想」が正しいのかどうかは私には不分明ですが、大阪府大阪市において、今後長期にわたって「善政」が行われなければならないだろう、と言えるでしょう。

ぶっちゃければ、私は、一般論として、「多数決の民意の正しさ」など信じてはいないので、そこは藤井さんとは違います。(藤井さんも信じていないそうです。失礼しました)

「信じる」には、ガキの頃から、西部邁さんの目を借りて、艱難辛苦を味わい過ぎました。

ともかく、大阪府民でも市民でもない関東の片隅から、今後の成り行きを見守りたいと思います。

【追記】そういえば、今日、夕方のニュース番組、日テレ『NEWS EVERY』をなんとなく見ていたら、解説役の小栗泉アナウンサーが、「都構想」反対多数の結果を「やはり変化を不安に思うという人々の心というのは変えがたいんだなと感じました」的な締めをしていました。
もう「がっくし」というか、こんな見当違いな解説はわけがわかりません。世の中、小泉だろうとオバマだろうと「カイカク!」「Change!」と言い続けて来たではありませんか。今回だって70代以下は賛成の方が多かったんですよ? やれやれです。とほほです。