経済学者の中の良心、TPPに反対するスティグリッツの金言

これまで、日本国内においても、TPPに反対しようものなら、「こいつは経済学をわかっていない」「こんなことも知らないのか(嘲笑)」といった罵倒、誹謗中傷が、経済学者たちの中から沸き起こってきました。

主として、新古典派経済学に分類される経済学者たちです。

一貫してTPP及びグローバリゼーションに反対してきた中野剛志さん、東谷暁さん、柴山桂太さん、藤井聡さん、三橋貴明さん、関岡英之さんらは、彼らの批判に曝されてきました。
それら経済学者に影響された大手メディアからもです。

罵倒者であるその経済学者たちは、上記人物を「陰謀論者」と論難してきました。

しかし、前述の中野剛志さんや東谷暁さんらが主張してきたことは「陰謀論」でもなんでもありません。「現実主義にもとづいて自分たちの利益の為にパイを取りに来ている」というごくごく当たり前の事実を指摘してきただけです。

事実、「陰謀論」を誰よりも嫌い、批判をしてきた評論家・宮崎哲弥さんなども、中野さんたちを一貫して支持しているのです。

にもかかわらず、(自らの信奉する)経済学をわかっていない馬鹿、と誹謗中傷し、あるいは、些末な揚げ足取りばかりを繰り広げてきたのが、罵倒者たちなのです。

しかし、その経済学者の中の良心とも言える権威が、TPPに、それどころか、加えてグローバリゼーションにも反対の声をあげていたことを忘れてはなりません。

ノーベル経済学賞受賞者、ジョセフ・E・スティグリッツさんです。

氏の主張は、上記人物たちと幹はまったく変わりません。あまりの一致に驚くほどです。
以下のリンク先におけるスティグリッツの言葉に耳を傾けてみてください。目を見開いて読んでみてください。

ジョセフ・スティグリッツ「グローバリゼーションの悪い面について」


この文章は、例えば中野剛志さんの『レジーム・チェンジ』における主張と酷似しています。
表現者グループの言説と軌を一にしています。

金言です。

ばたばたしている今だからこそ、我々は刮目して、氏の文章を改めて噛みしめなければなりません。そして、それに対する経済学者たちの反論を眉に唾を付けながら待たなければなりません。

もう、「こいつは経済学を知らない」の常套句は通用しないのです。