投票率アップという害悪。

堀江貴文氏、投票率アップへプレミアスタンプ案

日刊スポーツ 7月12日(火)14時32分配信

 ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏(43)が、選挙時に若者が投票に行くようにするためのユニークな案を示した。

【写真堀江貴文氏が都知事に持論「無私の奉仕精神ないと」

 選挙権年齢が18歳以上に引き下げられて初の国政選挙となった10日投開票の参院選。若い世代の投票率低下が深刻化している状況で、今回は選挙区54・70%、比例代表54・69%で、前回2013年の52・61%を選挙区で2・09ポイント、比例代表で2・08ポイント上回ったが、1947年の第1回以降で4番目に低い投票率となった。18、19歳の合計投票率については総務省が一部の市区町村を抽出して調査した結果、45・45%だったと発表した。

 今回の参院選でも投票率向上を目指す様々なPR企画が実施されたが、結果を受けて堀江氏は10日にツイッターで「真面目君のアプローチで投票率なんか上がるわけねー笑。どうしても投票に行きたくてしょうがない状態を作り出すしかない」と持論を展開。若者が投票に行かない理由について「つまんないだけだよ」と断言した。

 そして11日には「LINEスタンプのGPS投票所日時連動で選挙いったら貰えるプレミアスタンプを作ったらみんな選挙行かないかなあ。クリエイターの人とか協力してくれないかなあ。位置ゲーの会社とか協力してくれないかなあ。コロプラさんとか。。」とのアイデアを出し、「都知事選とかだと、スタンプほしさに違う地域の人が都民に催促するという構図。子供が親に催促したり」と予想できる効果を示した。

茂木健一郎

(left|right)


例によって、脳天気な方々のシンクロニシティです。以前の寿司修行の是非のときには、ホリエモン氏と厚切りジェイソンさんの一致でしたね。

この「投票率は高い方がいい!」という論理の欠落したスローガンは、もうメディア中に横溢しています。それに反するようなことを言うのは、マスコミでは禁句であるかのようです。

時には、「白票でもいいから投票しよう!」というコピーが蔓延するほどです。

投票率は自然と高くなります」……国家が危機的な状況を迎えたときには。

世界各国の投票率を振り返ってみても、最近の英国EU離脱投票のときには、国家の行く末を決める大きなものだったので、自然と投票率は上がりました。逆に言えば、「投票率が非常に高い」状況というのは、その国家が非常にヤバイか決定的な決断を迫られたときに訪れるものなのです。

それはともかく、冒頭の、「投票率は高い方がいい!」というのは、実は、「投票率は(中身はともかく)高い方がいい!」というものです。

これは本当は実に酷い話で、「俺、政治のことも選挙候補者のことも公約のことも全然知らないし、ニュースなんかろくに見たことないや」という人たちに「面白いから」という理由で投票所に足を運ばせようという目論見なのですが、果たして、それが本当に良いことだと思っているのか、その問いかけすら己自身にせず、「投票率は高い方がいい」というスローガンだけを信じ込んでしまって、妙ちくりんな「解決策」とやらをあれこれ挙げているのです。

はっきり言いますが、「そんな投票」「そんな一票」は「害悪」ですらあります。逆に何が良いのかお教え願いたいくらいです。「あの人イケメンだから……」などという理由で投票されたら、目も当てられません。いや、小泉進次郎さんは喜ぶでしょうけども(笑)。

マスコミが努力すべきことは他にあるのではないでしょうか?