読書

西部邁、奮励の書『生と死、その非凡なる平凡』

生と死、その非凡なる平凡作者: 西部邁出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2015/04/28メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る 本書は、芸術選奨を受賞した西部邁『サンチョ・キホーテの旅』の方法論を踏襲した、多種多様な言論を繰り広げる西部邁氏…

巨星墜つ! 船戸与一逝く!

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150422-00000528-san-ent 「虹の谷の五月」「砂のクロニクル」などの作品で知られる作家の船戸与一(ふなど・よいち、本名・原田建司=はらだ・けんじ)氏が22日、胸腺がんのため、死去した。71歳だった。葬儀・告…

山岳小説の金字塔・夢枕獏『神々の山嶺』実写映画化!

http://www.moviecollection.jp/news/detail.html?p=6982 山岳小説の最高峰「神々の山嶺」を実写映画化。来春からネパール他で撮影 山岳小説の最高峰「神々の山嶺」が『エヴェレスト 神々の山嶺(かみがみのいただき)』として画化されることとなった。監督…

落語・立川談志本を水道橋博士のメルマ旬報、杉江松恋の文にあてられて読み耽る

私は落語のことに明るくありません。演目についても落語界についてもその歴史についても。 ほぼ全く知らない、と言ってもいいくらいです。何冊か入門本を読んだことがあるのと、尾瀬あきらさんのマンガ『どうらく息子』を読んでいる程度です。さすがに『笑点…

『藝人春秋』水道橋博士……今夜は寝付けそうにない。

遅きに失した感がある。『藝人春秋』を読むのが、である。藝人春秋作者: 水道橋博士出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/12/06メディア: 単行本購入: 54人 クリック: 1,028回この商品を含むブログ (69件) を見るしかし、これには理由があって、iOS向けに…

『ソロモンの偽証』第三部感想・宣伝文句が気に入らないが宮部みゆきの地力を見た。

今日(正確には昨日)12日発売された宮部みゆき『ソロモンの偽証』最終巻・第三部を読了しました。これまで、宮部みゆぎさんの小説は数々読んできました。間が空いていた期間はあるものの、ごく初期作から読ませていただいています。確かな文章力とストーリ…

宮部みゆき『ソロモンの偽証』第二部途中。

ミステリーの謎解き的な楽しみは、既に第二部冒頭で和彦の関わり、第二部中盤で放火の件、と早々と強く繰り返し示唆されたので、ほぼなくなりましたね。

宮部みゆき『ソロモンの偽証』超序盤で展開予想2

第一部P206時点での展開予想。 P206前言撤回。 「日記」はチェーホフの本の中あたりから見つかると予想。ミスディレクションだろうか? 宮部みゆき『ソロモンの偽証』第二部途中。 http://d.hatena.ne.jp/manji_ex001/20121003/1349269328

宮部みゆき『ソロモンの偽証』超序盤で展開予想。

ソロモンの偽証 第I部 事件作者: 宮部みゆき出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/08/23メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 43回この商品を含むブログ (113件) を見るソロモンの偽証 第II部 決意作者: 宮部みゆき出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/09/2…

佐伯啓思『経済学の犯罪』は必読の書である。

本書は、佐伯啓思さんの著作の中でも代表作の一冊となるでしょう。経済学の犯罪 稀少性の経済から過剰性の経済へ (講談社現代新書)作者: 佐伯啓思出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/08/17メディア: 新書購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (11…

小野不由美「十二国記」新装版再刊&新たなる続編へ!

ライトノベルの枠組みに収まらない小野不由美の傑作シリーズ「十二国記」が、文章に手を入れられて新潮文庫から再刊されていくことになりました。そして、今後、待望の新作にも繋がっていくということです。とりあえず、2作(3冊)が再刊されました。魔性…

簡単な予言的中。増田俊也氏、大宅賞受賞!

ゴング格闘技 @GONG_KAKUTOGI 第43回(平成24年度)大宅壮一ノンフィクション賞に、本誌『ゴング格闘技』で約4年にわたり連載された 増田俊也氏の「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」が受賞しました。 ご支持いただきました読者の皆様、格闘技界の皆…

ラップとヒップホップとが違う音楽であるとは知らなかった。

とは言っても、ググると、ちゃんとヒットすることなのだけれども、その回答を読むと、「ヒップホップ」というカルチャーの中に「ラップ」という音楽が含まれる。といった見解が一般的な答えなようなのですが、本場アメリカのベストセラー・ハードボイルド作…

夢枕獏「船戸与一はすげえぜ」から始まった読書遍歴。

あれは、もう何年前のことでしょう。 自分は、まだガキながら、既に小説読みではありましたが、冒険小説・ハードボイルド小説という分野に未踏だった時期でした。当時は、夢枕獏が一番のお気に入りで「キマイラ」シリーズや「闇狩り師」シリーズも読み耽って…

おすすめ!ド直球ハードボイルド香納諒一「心に雹の降りしきる」

いやあ、久々に、国産ハードボイルドを堪能しました。香納諒一「心に雹の降りしきる」心に雹の降りしきる作者: 香納諒一出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2011/09/21メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (4件) を見る 7年前に行方不明になっ…

夢枕獏「大江戸釣客伝」、泉鏡花文学賞受賞!

好きな作家のひとりである夢枕獏さんですが、基本的に「陰陽師」シリーズだけは読んでいません。 「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」は出版日に読み、大変面白かったのですが。沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ1〉 (徳間文庫)作者: 夢枕獏出版社/メーカー: 徳…

木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか読了。(感想でない感想のようなもの)

木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか作者: 増田俊也出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/09/30メディア: 単行本購入: 21人 クリック: 475回この商品を含むブログ (131件) を見る既に、多くの人がアマゾンの書評やブログ、Twitterなどで感想を書かれてい…

「ジェノサイド」。及第点には至っているが言われるほどには……。

話題沸騰中の高野和明「ジェノサイド」を読了しました。ジェノサイド作者: 高野和明出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2011/03/30メディア: 単行本購入: 14人 クリック: 433回この商品を含むブログ (196件) を見る私のアマゾン…

池井戸潤はいい!

ミステリー小説でデビューし、ビジネス小説と呼ばれる小説群が多い池井戸潤の小説ですが、恥ずかしながら、今回、「下町ロケット」で直木賞を受賞するまで、未読でした。で、早速、「下町ロケット」を読んでみたわけですが、かなり面白かった!下町ロケット…

児玉清さん、逝く。

児玉清さんが死去 77歳、胃がん 「アタック25」で司会 産経新聞 5月17日(火)19時31分配信 俳優で、テレビ司会者や書評家としても活躍した児玉清(こだま・きよし、本名・北川清=きたがわ・きよし)氏が16日午後0時28分、胃がんのため、東京都内の…

オススメ青春剣道小説3部作

最近、節電を心掛けているためか、いつもより読書量が増しています。いや、活字中毒が復活してきたというべきでしょうか。さて、このエントリを書くまで、当該作品の一作目が映画化されていることもコミック化されていることも知らなかったので、実は、もう…

夢枕獏『神々の山嶺』は海外でどれくらい知られているのか?

普段は全くみないNHK BS-hiで、『世界の名峰 グレートサミッツへの招待「人はなぜ山に魅せられるのか」』という番組を観ました。そこで、夢枕獏の傑作『神々の山嶺』神々の山嶺 上 (集英社文庫)作者: 夢枕獏出版社/メーカー: 集英社発売日: 2000/08/18メディ…

海堂尊と夢枕獏と北野武自伝と。

◆海堂尊「ジェネラル・ルージュの凱旋」(上)(下)ジェネラル・ルージュの凱旋(上) (宝島社文庫)作者: 海堂尊出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2009/01/08メディア: 文庫購入: 10人 クリック: 46回この商品を含むブログ (215件) を見るジェネラル・ルージュ…

傑作! 冲方丁「天地明察」

天地明察作者: 冲方丁出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2009/12/01メディア: 単行本購入: 28人 クリック: 758回この商品を含むブログ (405件) を見るいやあ、巻置くあたわざる傑作でした。算術、暦、囲碁……いずれも自分の心の…

ライトノベル・川原礫が面白い!

自分の小説読書遍歴あるいは読書傾向は、既に、[読書]絶対の自信をもってオススメする「アレとは違う夢枕獏」。 http://d.hatena.ne.jp/manji_ex001/20090904[読書]夢枕獏の次は……ハズレなし! http://d.hatena.ne.jp/manji_ex001/20100119 で紹介しました。…

夢枕獏の次は……ハズレなし!

以前のエントリで、「『陰陽師』の夢枕獏とは違う泣ける夢枕獏の小説」を紹介しましたが、小説編2です。 とりあえず版。どれもハズレなしです。何か自分の人格を全てさらけ出すようで恥ずかしいですが(笑)。 ●国内船戸与一 山猫の夏山猫の夏 (小学館文庫)…

絶対の自信をもってオススメする「アレとは違う夢枕獏」。

たまには小説の話でも。まずは夢枕獏編1です。「『陰陽師』の夢枕獏」が嫌いな、あるいは気に入らない、もしくは、あの小説に流れている雰囲気ややりとりや文体がどうもダメだなあという人に、もちろんそれが好きな人にも、なんとしても! お勧めしたい夢枕…

妻と僕―寓話と化す我らの死

妻と僕―寓話と化す我らの死作者: 西部邁出版社/メーカー: 飛鳥新社発売日: 2008/07メディア: 単行本 クリック: 7回この商品を含むブログ (2件) を見る★★★★☆西部邁さんが、「連れ合い」であるMさんが末期癌になったのを"契機"に、「生と死」「女と男」「金銭…

親米・親中、二者択一の無意味

今日買った本 「チーム・バチスタの栄光」海堂尊 「アメリカの日本改造計画」関岡英之+イースト・プレス特別取材班編 チーム・バチスタの栄光作者: 海堂尊出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2006/02/04メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 152回この商品を含…

「民営化」は「正義」ではない

東谷暁著「民営化という虚妄」民営化という虚妄―「国営=悪」の感情論が国を滅ぼす作者: 東谷暁出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2005/03メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (4件) を見るを遅ればせながら読了した。 東谷暁氏は、旧発言者(…